歌詞考察|Uru「愛」冬・左手・言葉にできない想いに隠された意味とは

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Uru(ウル)の新曲「愛」は11月26日にリリースしたニューシングル『プラットフォーム』収録曲の楽曲となっています。

この記事では「Uru(ウル)」の「愛」の歌詞の意味について考察と歌詞に含まれるワードについての豆知識を書いています!

気軽に楽しみながら豆知識を増やしていきましょう〜!

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頬に感じた冷たさは冬のせい
痩せた木は風に揺れながら
いつか来る春を待つ

滲んだ景色に
何度も俯きながらも
夢から覚める日を願っていた
小さな私がそこにいた

凍える肩にそっと触れた手を
あの日の私は知らなかった
その温かさを確かめるように
強く 強く抱きしめた

どうして ここにいたの
どうして 私に出逢ってくれたの
何もなかった
私の中にあなたがくれたものが溢れていく
もらった分だけあなたに返せるように
優しい背中に耳を当てながら
あなたを感じていた

無防備な寝顔を
静かに見つめていた夜
いつまでも傍にいたいと願う
素直な私がそこにいた

受け止めてくれた大きな胸も
繋いでくれた左手も
愛しい気持ちは零れていくのに
上手く言葉にできない

ありがとう ここにいてくれて
ありがとう 私に出逢ってくれて
何もなかった
私の中にあなたがくれたものが溢れていく
もらった分より もっともっと返せるように
あなたにとっても 大切な人であれたら
いいなと願う

それでは歌詞考察と豆知識を合わせて書いていきます!

「冬」と「春」に隠された感情の変化

冒頭に登場する季節「冬」。
日本の詩歌や文学では、冬は“停滞・孤独・眠り”を象徴する季節とされ、対する春は“再生・愛・目覚め”の象徴です。
つまりこの歌詞の「冬」は、ただの季語ではなく、“愛を知らなかった頃の心の状態”を示唆しています。

痩せた木が風に揺れながら「いつか来る春を待つ」。
それは、主人公自身がまだ愛を知らず、誰かを求める気持ちだけが芯のように残っていた時間の比喩とも読めます。

豆知識専門家
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古語辞典では「寒し(かなし)」という言葉があり、意味は「寒い」と「切ない」。
つまり古い日本語では、寒さと寂しさは同じ言葉のルーツを持っています。
それを知ると、この冒頭の描写はより心に刺さります。
寒かったのは“冬”ではなく、“心”でもあったのです。

言葉より先に触れる愛

歌詞の中で特に印象的なのが「左手」というフレーズ。
右手ではなく、左手なのです。

豆知識専門家
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実は多くの文化圏で「左側」は“心”と関係しています。
理由は心臓の位置が左寄りにあるから。
婚約指輪や結婚指輪を「左手の薬指」につけるのも、古代ローマで“指から心臓に繋がる静脈がある”と信じられていたため。
この静脈は「愛の静脈(Vena Amoris)」と呼ばれていました。

つまり「左手を繋いだ」という描写は、
物理的な繋ぎ方ではなく、“心と心が繋がった瞬間”を表していると読めるのです。

「強く 強く抱きしめた」という表現も、言葉の前に“触れた温度”が語られる。
この曲では、愛は言葉ではなく“温度で伝わるもの”として描かれています。

言葉にできない愛は本物か

この歌詞は、感情が高まるほど言語化できなくなる現象を描いています。
心理学ではこれを「情動優位(Emotional Dominance)」と呼び、強く深い感情が生じたとき、脳の言語処理が一時的に追いつかなくなるとされています。
つまり、“言葉にできない”というのは、未熟さではなく“本物の愛がはじまった証拠”。

豆知識専門家
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愛という言葉は古語で「かなしい・せつない」と語源を同じく持つと言われています。
さらに日本語の「愛」は英語のLoveとは違い、“与える・守る・見守る”性質が強い言葉。
感情よりも行為に寄り添った言葉でもあります。

だから主人公は言葉にできなくても、
「もらった分よりもっと返したい」と行動する方向に気持ちが向いていくのです。

ここでタイトル「愛」の答えが現れます。
この曲が描く“愛”とは、言葉ではなく、温度と行動で成立するもの。
語るものではなく、積み重ねていくもの。

「愛」は恋の始まりではなく、“生まれた心が育っていく過程”を描いた曲でした。
冬から春へ。
触れられなかった孤独から、言葉にできない想いへ。
その変化こそが、この曲の最も美しい物語です。

そして最後の願い。
「あなたにとっても大切な人であれたら いいな」
これは依存ではなく、成熟した愛の形。
“与えられたから返したい”
そう思えた時、私たちははじめて「愛」を知るのかもしれません。

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