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RADWIMPS(ラッドウィンプス)の新曲「ワールドエンドガールフレンド」は10月8日にリリースするニュー・アルバム『あにゅー』に収録されている楽曲となっています。
この記事では「RADWIMPS(ラッドウィンプス)」の「ワールドエンドガールフレンド」の歌詞の意味についての考察と歌詞に含まれるワードについての豆知識を書いています!
気軽に楽しみながら豆知識を増やしていきましょう〜!
RADWIMPS(ラッドウィンプス) ワールドエンドガールフレンド 歌詞
両想いとは それはつまりさ 惑星直列みたいなことで
何億という片想いたちの犠牲の上で
輝いてて瞬いてること忘れてなどいないよな?
巡り逢えたこの奇跡で 胸をいっぱいにして
恋と星と歌はいつか滅ぶらしい
だからなに? そんなことちっぽけに思える君の唇
時は二人に嫉妬するほど スピードを速めるの
僕らも負けじとニヤつきながら抱きしめ合う
「愛とはつまり」で始まる名言にろくなものは一つもない
そんなことより僕たち二人 キスしたままで
どんな無茶ができるのかを 試す方が意味があるだろう
いまだ人類が成し得ていない 愛の探査へと
この街も人もビルも瓦礫と化す いつの日か
そう思えば廃墟前夜すべてが煌めいてる
夢なんかひとつもなくとも僕らは 確実に
夢に人と書いて読んだ「儚」きバガボンドさ
※歌詞は現時点で判明している部分を耳コピしたものになります。
RADWIMPS(ラッドウィンプス) ワールドエンドガールフレンド 歌詞考察と豆知識
それでは歌詞考察と豆知識を合わせて書いていきます!
惑星直列が象徴する「両想い」の奇跡とは
「両想いとは それはつまりさ 惑星直列みたいなことで」
両想いという、ごく日常的な恋の成就を「惑星直列」にたとえる大胆な比喩。
この発想には、恋愛を宇宙規模の出来事として描こうとするスケール感が滲んでいます。
惑星直列は、太陽系の複数の惑星が地球から見て一直線上に並ぶ現象のこと。
非常に稀であり、完全な一直線に並ぶのは数百年に一度ともいわれます。
つまり、この歌詞では「両想い=奇跡的な確率で起きる天体ショー」なのです。
さらに続く「何億という片想いたちの犠牲の上で」というフレーズも秀逸です。
両想いの裏には無数の片想いがあるという視点は、まるで宇宙の進化の裏にある「失敗の積み重ね」のよう。恋の成功を天文学的な偶然として描いているのです。

惑星直列という現象は、実は“厳密な一直線”ではなく、角度差が一定以下に収まる「準直列」のことを指す場合が多いです。
例えば1982年には、地球・木星・土星などが一列に並ぶ「惑星直列」が話題になりました。
このときも完全な一直線ではなかったのですが、人々は大きな意味を見出しました。
恋愛もまた、「完全な一致」ではなく、わずかなズレを許容しながら成り立っているという含意が感じられます。
終末を前提にした愛の速度
「恋と星と歌はいつか滅ぶらしい
だからなに? そんなことちっぽけに思える君の唇」
ここでは、恋や星、歌といった人類にとって普遍的な美しいものが、いつか滅びるという事実が語られます。
しかし、それを前にして「だからなに?」と笑い飛ばす姿勢。
これは、儚さを前提にした愛の力強さを象徴しています。
「時は二人に嫉妬するほど スピードを速めるの」という表現も秀逸です。
物理的な「時間」は一定でも、恋人同士にとっての時間の流れは加速する。
これは心理学でもよく知られた現象で、「時間の主観的短縮効果」と呼ばれます。
楽しい時間は短く感じる、まさにそれです。

「恋と星と歌」という並びは、実は古代ギリシャの宇宙観にも通じます。
彼らは天球上で星々が「音楽」を奏でていると信じ、「天球の音楽(Music of the Spheres)」という思想がありました。
つまり、この歌詞は「恋=人間の感情」「星=宇宙」「歌=文化」を同列に置き、それらがいずれ滅ぶという、壮大な宇宙論的な視座を持っているのです。
「儚」と「バガボンド」が示す、終末を生きる恋人たちの姿
「夢なんかひとつもなくとも僕らは 確実に
夢に人と書いて読んだ『儚』きバガボンドさ」
「儚」という漢字は「夢+人」で成り立っています。
これは、「人の夢は儚い」という漢字文化特有の感性を表しています。
夢を見ても、それはすぐに消えてしまう——そんな無常観です。
一方で、「バガボンド(Vagabond)」という語は英語で「放浪者」「流浪人」を意味します。
つまり、夢がなくても、終末を漂いながら生きる恋人たちの姿を描いているのです。
街もビルも瓦礫になる未来を前に、「廃墟前夜」の世界を輝かせるのは、彼らの愛そのものです。

「儚」という漢字が使われ始めたのは平安時代後期で、もともとは「命が短い」「頼りない」といった意味を持っていました。
近世には「夢+人」の構成が意識されるようになり、無常観と結びつけられます。
また、「バガボンド」は中世ヨーロッパでは「職を持たず、世界を旅する詩人」も意味し、滅びの中で自由に生きる者の象徴でもあります。
終末を悲観するのではなく、「儚くも自由な恋」の姿を描いているのです。
RADWIMPS(ラッドウィンプス) ワールドエンドガールフレンド 歌詞考察と豆知識 まとめ
タイトル「ワールドエンドガールフレンド」は直訳すると「世界の終わりの恋人」。
これは「世界が終わるからこそ、君と出会えた奇跡を抱きしめる」という、終末と恋を対にした構造を象徴しています。
この歌詞は、恋を単なる感情ではなく、宇宙現象・時間・歴史・言語と結びつけ、壮大なスケールで描いています。惑星直列の奇跡、滅びゆく星と歌、儚い夢と放浪者。すべてが絡み合い、「愛とは何か」という問いに人類未踏の探査を続ける物語なのです。
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