歌詞考察|ヒグチアイ「恋に恋せよ」の本当の意味とは?恋の語源から紐解く!

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この曲は4月26日に配信スタートするHuluオリジナルドラマ「おとなになっても」の主題歌となっています。

この記事では「ヒグチアイ」の「恋に恋せよ」の歌詞の意味について考察と歌詞に含まれるワードについての豆知識を書いています!

気軽に楽しみながら豆知識を増やしていきましょう〜!

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あっけなく終わった
人生最大の恋
ちゃんと覚えているから
夢は見ないって決めたはず

なんで人生って こんなにも
実験の連続なんだろうね
失敗すれば 臆病になる
もう疑うのは嫌なのにさ

ああ
君のことが君のことが
君のことが好きなんです
夢みたいで運命みたいで
これが本当の恋なのか…?
君のことが君のことが
君のことが好きなんです
最後じゃないかもしれない
でも伝えられずに終われない
恋に恋せよ 君に恋をする

なんで人生って こんなにも
後悔の連続なんだろうね
傷付くよりも 傷付けた記憶が
色濃く残って消えてくれない

でも
君のことが君のことが
君のことが好きなんです
この恋だっていつかは
誰かが苦しむかもしれない
なのになんで 溺れたくなるの

1人になんかなりたくないのに
誰かといられる気がしない
理想なんて追い求めてないのに
現実すら手に入らない
恥ずかしいとか年相応とか
かっこ悪いとか大人の恋とか
上手に生きるのはやめて
もう一度下手に笑ってよね

ああ
君のことを君のことを
君のことを今日も想ってる
嬉しいのは寂しいのは
これが本当の恋だから!
君のことが君のことが
君のことが好きなんです
最後じゃないかもしれない
でも伝えられずに終われない
恋に恋せよ 君に恋をする
恋せよ 君に恋をする

それでは歌詞考察と豆知識を合わせて書いていきます!

「恋に恋せよ」に隠された古語の余韻——“恋”は未完成な感情だった?

「恋に恋せよ 君に恋をする」

この一節には、タイトルと同じ「恋に恋せよ」という言葉が繰り返されます。
これ、よくよく考えるとちょっと不思議な表現ですよね。
「恋そのものに恋する」ってどういうことなんでしょう?

ここで登場するのが、“恋”という言葉の語源です。

豆知識専門家
豆知識専門家

ねえ、「恋」ってなんで「恋」って言うか知ってる?

生徒
生徒

うーん、感情の名前って感じで、特に考えたことないかも。

豆知識専門家
豆知識専門家

実は、「恋」の語源は「こいし(乞いし)」から来てるって説があるんだよ。
「乞う=求める」って意味ね。

生徒
生徒

へぇ!じゃあ、「恋」って最初から“手に入ってない感情”なんだ?

豆知識専門家
豆知識専門家

そうそう。まだ相手に届いてない、未完成な感情。それが“恋”。

生徒
生徒

なるほど。「恋に恋せよ」っていうのは、未完成で苦しいその感情ごと愛しなさい、ってことかもね。

つまりこのフレーズは、恋の“完成形”を目指す前に、揺れる心や不安定な自分そのものに価値があると教えてくれているのです。

「傷つけた記憶」が残る理由——“恋愛とジェンダー役割”の狭間で

「傷付くよりも 傷付けた記憶が 色濃く残って消えてくれない」

このフレーズの痛みには、ただの“失恋の記憶”以上のものがにじんでいます。
「傷つけた」という自責の念が強く描かれている点が特徴的です。
そしてここには、ジェンダーによって刷り込まれた恋愛観や役割期待が、密かに作用している可能性があるんです。

豆知識専門家
豆知識専門家

ねえ、この「傷つけた記憶」って、なんか性別によって感じ方に違いがある気がしない?

生徒
生徒

あるかも。女性のほうが「ごめんね」って引きずりがちだったり…?

豆知識専門家
豆知識専門家

それ、心理学でも研究されててね。
恋愛における“罪悪感”の抱え方って、実はジェンダー社会化の影響が大きいって言われてるのよ。

生徒
生徒

ジェンダー社会化って?

豆知識専門家
豆知識専門家

「男らしさ」「女らしさ」って、子どもの頃から無意識に刷り込まれるじゃない?
たとえば“男性は強くあれ”、“女性は共感的であれ”とか。
それが恋愛の場面でも出てくるの。

生徒
生徒

つまり、女性は「人を傷つけてはいけない」って感覚が強化されやすい?

豆知識専門家
豆知識専門家

そうそう。だからこそ、自分が誰かを傷つけたという記憶が、人一倍残る傾向があるんだって。

このように、恋愛における“後悔”の記憶には、生物的な感情だけでなく、社会的な性役割の影響が深く刻まれている可能性があります。

歌詞の中で語られる「傷付けた記憶」は、ただの恋の記録ではありません。それは、恋を通して自分が“社会の中でどうあるべきか”を内面化してきた、その痕跡でもあるのです。

「大人の恋」なんていらない——恥ずかしさは恋の証明

「恥ずかしいとか年相応とか かっこ悪いとか大人の恋とか 上手に生きるのはやめて」

このパートはまさに、恋するすべての人の本音が詰まっている部分。
恋をすると、自分がちょっと“未熟”になったように感じる瞬間、ありますよね。

豆知識専門家
豆知識専門家

「大人の恋」って、昔の文学だとどんなふうに描かれてたか知ってる?

生徒
生徒

あんまり、ドロドロしたやつじゃないの?

豆知識専門家
豆知識専門家

意外かもしれないけど、『源氏物語』とか『好色一代男』でも、“年を取っても恋に不器用な男”がいっぱい出てくるんだ。

生徒
生徒

あ、じゃあ“恋=不器用なもの”って昔からなんだね?

豆知識専門家
豆知識専門家

そう。年齢や経験を重ねても、恋は恥ずかしいし、思い通りにならない。それが“本当の恋”なのかも。

生徒
生徒

「上手に生きるのはやめて」ってフレーズ、めちゃくちゃしみるわ…。

つまり、恋に慣れたり、上手く立ち回ろうとするのは「恋」じゃなくて「計算」。不器用でも、年甲斐なくても、心のままに生きることが“恋に恋する”という姿勢なんですね。

『恋に恋せよ』は、未完成で不器用な“今の恋”をまるごと肯定する楽曲です。
語源的にも、思想的にも、「恋」とは手に入れるものではなく、求めて揺れるもの。
日本文学に描かれる“未熟な恋”の美しさを通して、恋に夢中な時間そのものの価値が浮かび上がってきます。

そして、曲タイトル「恋に恋せよ」には、「自分の中にある“恋をする力”を信じてあげようよ」というメッセージが込められているように思います。
上手に生きるよりも、不器用でも正直でいよう。そんな姿勢を後押ししてくれる、心あたたまる一曲でした。

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