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マカロニえんぴつの新曲「パープルスカイ」はテレ東系ドラマ 9 「コーチ」 主題歌。
また本楽曲も収録されたメジャー3rd アルバム『physical mind』を 12月10日(水)にリリースとなっています。
この記事では「マカロニえんぴつ」の「パープルスカイ」の歌詞の意味についての考察と歌詞に含まれるワードについての豆知識を書いています!
気軽に楽しみながら豆知識を増やしていきましょう〜!
マカロニえんぴつ パープルスカイ 歌詞
ほら そんなに遠くへ悲しみを運んで
可愛がってもらって、これで良かったはずなのに
きっとね 英雄のフリ ただ見破られたいんだ
からだの中で燃ゆる空
闘って強くなれないのは知ってて、ごめんな
呪われても選ばせてオーライ
止められても 行くしかないな
枯れ行く正義の根 まだ腐ってはない
あなたに見せたい こんなに 晴れてる空
呪われてないと 意味がないと
からだの中で燃ゆる空
闘って偉くならないの分かってて、やるんだ
彼行く。正義の目 まだ使ってもない
あなたと居るのに、どんなに晴れても暗い空
熱に至りフリーズしだす街海
熱を呼び ぶり返す街海
いつ住み着いたんだ?スマイル・ビリー
どこ向かってんだっけ、今って
枯れ行く正義の根 まだ腐ってなんかない
あなたに見せたい こんなに 晴れてる空
こんなに晴れてるんなら
マカロニえんぴつ パープルスカイ 歌詞考察と豆知識
それでは歌詞考察と豆知識を合わせて書いていきます!
『英雄のフリ』──なぜ見破られたいのか
歌詞:きっとね 英雄のフリ ただ見破られたいんだ
この主人公は「強い人間」を演じています。
でもその“フリ”が見破られたい、というのが本音です。
これは心理学で「偽りの自分の解除(セルフ・ディスクロージャー欲求)」と呼ばれるものに近く、強がりの裏にある“本当の弱さを知ってほしい”という願望が見えます。

英雄を意味する「hero」の語源は“守る者”ではなく“神に近い存在”
ギリシア語の hērōs(ヘーロース)に由来し、元々は“神と人間をつなぐ半神的存在”を指していました。
つまり英雄とは元来、強さではなく「境界に立つ者」でした。
ここでいう「英雄のフリ」はただ強いふりではなく、自分が“境界に立つ人間(弱さと強さの間)”であることを隠す仮面とも読めます。
本当は弱さの方が大きいからこそ、仮面の奥を見破ってほしいのです。
『からだの中で燃ゆる空』──紫は“戦いと鎮静”の混色
歌詞:からだの中で燃ゆる空
闘って強くなれないのは知ってて、ごめんな
主人公は“戦うことで強くなるタイプではない”と自覚しています。
それでも戦うのをやめないのは、それが生き方そのものだから。
ここで象徴的なのが「燃ゆる空」です。

紫色は「赤(戦い)」と「青(冷静)」の混合で生まれる“矛盾の色”
古代の日本では紫は最も高貴な色とされ、聖徳太子の冠位十二階でも最高位は「紫」でした。
またヨーロッパでは紫は“境界の色”とされ、精神と肉体、激情と理性の交わる場所を象徴しました。
タイトルの「パープルスカイ(紫の空)」は、主人公の心情そのものだと分かります。
戦いたい(赤)けど戦えない、強さ(青)を保ちたいけれど弱さが溢れる。
その矛盾が“体の中で燃えている空”のように混ざり合っているのです。
『枯れ行く正義の根』──正義は“根”であり“腐らない野草”でもある
歌詞:枯れ行く正義の根 まだ腐ってはない
あなたに見せたい こんなに晴れてる空
ここでの「正義の根」が非常に興味深い表現です。
正義を“葉”や“花”ではなく“根”として描く点がポイントです。

日本では古来、根は“魂の根源(ね)”を表す言葉
「根(ね)」は単なる植物の根ではなく、“音(ね)”、“根源”、“生命力”といった概念と深く結びついています。
万葉集でも「根」は“見えないところで支える生命の核”として扱われました。
つまり主人公の“正義”は表面では枯れかけているように見えても、根本の価値観や魂は腐っていない。
だからこそ「こんなに晴れてる空」をあなたに見せたい。
これは“自分はまだ終わっていない”という宣言であり、自己救済の一歩でもあります。
マカロニえんぴつ パープルスカイ タイトルの意味
紫の空とは、強さと弱さが同居する矛盾の空。
戦いと休息、怒りと静けさ、絶望と希望が溶け合った心そのものです。
晴れているのに暗い空があるように、人間にも“混ざった感情の空”がある。
それを象徴するのがパープルスカイです。
マカロニえんぴつ パープルスカイ 歌詞考察と豆知識 まとめ
『パープルスカイ』は、強さを演じながらも弱さの存在を隠せない主人公が、自分の正義や想いがまだ腐っていないことを確認していく物語です。
紫という矛盾の色に、自分の中で揺れる感情がすべて映し出されています。
晴れているのに暗い空。
戦いたいのに戦えない心。
その全てが“パープルスカイ”という象徴に回収されていくのが、この曲の深い魅力です。


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