歌詞考察|阿部真央『マリア』という名前に隠された愛と支配の二面性とは

音楽と豆知識
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この曲は4月4日よりスタートしたドラマ「ディアマイベイビー ~私があなたを支配するまで~」主題歌となっています。

この記事では「阿部真央(あべまお)」の「マリア」の歌詞の意味について考察と歌詞に含まれるワードについての豆知識を書いています!

気軽に楽しみながら豆知識を増やしていきましょう〜!

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Oh マリア 微笑みは愛か支配か
Oh マリア 与えるその愛は誰のため?
Oh マリア マリア

朝になれば 許されるだろうか
まさにそれは 鳥かごのよう

Oh マリア 微笑みは愛か支配か
Oh マリア 与えるその愛は誰のため?
Oh マリア マリア

側に居ればひととき安らぎ
ひとたび間違えば全てを失う

いい子になれば 愛されるだろうか

Oh マリア 試される愛は果てがなく
Oh マリア 求めるほど愛は救われず
Oh マリア マリア

Oh マリア 微笑みは愛か支配か
Oh マリア 与えるその愛は誰のため?
Oh マリア マリア

それでは歌詞考察と豆知識を合わせて書いていきます!

マリアという名に託された「微笑み」の真意とは?

Oh マリア 微笑みは愛か支配か

この歌詞に登場する「マリア」という名前は、一見するとキリスト教的な慈愛と聖性を象徴するもののように思えます。
しかし、その“微笑み”が「愛か支配か」と問われている点に、この歌の深層的な問いかけがあります。

では「マリア」という名前にはどのような背景があるのでしょうか?

豆知識専門家
豆知識専門家

マリアって、よく「聖母マリア」のイメージで使われるけど、名前の語源を知ってる?

生徒
生徒

えっ、聖書の中の名前ってぐらいしか…意味とかあるの?

豆知識専門家
豆知識専門家

実は“マリア”の語源はヘブライ語で、「ミリアム」なんだよ。
それがラテン語化して“Maria”になったんだ。

生徒
生徒

へぇ、でも“ミリアム”って、どういう意味?

豆知識専門家
豆知識専門家

諸説あるけど、有力なのは「反抗的な」や「苦しみ」「海のしずく」って意味なんだ。慈愛の象徴である一方で、実は苦しみや怒りといった側面も含んでる名前なんだよ。

生徒
生徒

なるほど…だからこの歌詞では、微笑みが「愛か支配か」って二面性を問うてるんだね。

つまり、マリアという名前は、単なる聖なる存在ではなく、愛と苦しみ、慈しみと支配といった、対極的な要素を内包する象徴とも言えるのです。

「愛は誰のため?」──マリアが投げかける献身のゆがみ

Oh マリア 与えるその愛は誰のため?

この問いには、無償の愛を語る一方で、「愛されるために愛しているのではないか?」という自己矛盾が潜んでいます。

豆知識専門家
豆知識専門家

この歌詞の“与える愛は誰のため”って、ちょっと哲学的じゃない?

生徒
生徒

うん、無償の愛ってよく聞くけど、それって本当に無償なんだろうかって思うことある。

豆知識専門家
豆知識専門家

まさにその疑問は、キリスト教神学の中でも議論されてるんだよ。
たとえば、アウグスティヌスは「愛とは神の意志に従うこと」だとしつつ、それが“自我”から完全に解放されることは難しいとも言ってる。

生徒
生徒

つまり“愛すること”って、どこかに“見返り”とか“支配欲”が隠れてるってこと?

豆知識専門家
豆知識専門家

そう、だからこの歌では「マリア」の愛に対して、「それは本当に他者のためなのか?」と鋭く問いかけてるんだね。

この視点で見ると、「マリア」という象徴的存在も、決して絶対的に純粋な愛の体現者ではなく、その愛の動機を問われている存在であるとわかります。

「いい子になれば愛される」──マリアに投影される宗教的葛藤

いい子になれば 愛されるだろうか

このフレーズには、“愛されるために努力しなければならない”という条件付きの愛への葛藤が込められています。
これは宗教的・文化的にも根深いテーマです。

生徒
生徒

なんかこの歌詞って、「いい子」っていう呪いみたいなものを感じるよね。

豆知識専門家
豆知識専門家

それ、鋭い。
実はキリスト教の文化圏では、特にカトリックで“罪”の意識が強く刷り込まれることがあるんだ。

生徒
生徒

え、それって「いい子じゃなきゃ神に愛されない」みたいな?

豆知識専門家
豆知識専門家

まさにその通り。
“原罪”という考え方があって、人間は生まれながらに罪を背負っていて、それを清めるために善行が必要とされるんだよ。

生徒
生徒

うわ、それが無意識に「愛されるためにいい子にならなきゃ」っていう思考につながってるんだね。

豆知識専門家
豆知識専門家

うん、そして“マリア”はその「善き模範」とされる存在だからこそ、この歌ではその重圧を内面化した姿として描かれてるんだと思う。

この歌詞に表れる「いい子」という概念は、宗教的な救済願望と自己否定の感情が交錯した複雑な心情を象徴しています。

“マリア”という名が背負う、救済と束縛の二重構造

この楽曲『マリア』では、「微笑み」や「愛」といったポジティブな言葉に見えるものが、実はその裏側にある支配、束縛、条件付きの愛といった重たいテーマとつながっていることが浮き彫りになりました。

そして何より、タイトルである“マリア”が象徴するのは、決して一面的な聖性ではなく、「人間の中にある、救いたい気持ちと支配したい欲求のせめぎ合い」そのものなのです。

その意味で、『マリア』という曲は、宗教的アイコンを通して「愛とは何か」を問う、深く哲学的な楽曲であるといえるでしょう。

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