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この曲は7月18日より公開されている『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』の主題歌となっています。
この記事では「Aimer(エメ)」の「太陽が昇らない世界」の歌詞の意味についての考察と歌詞に含まれるワードについての豆知識を書いています!
気軽に楽しみながら豆知識を増やしていきましょう〜!
Aimer(エメ) 太陽が昇らない世界 歌詞
元凶 絶対の理不尽なダークネス
妖々 あらがえない異形の闇を裂き
恐れを越え かき消し
震える魂 熱く熱くなれ
胸に残る 苦い記憶
ココロ縛りつける影
両手合わせ 祈っても
無限の⿊空 悪意満ちる
荒々しい潮騒が
頬をすり抜けていく
積もり積もった悲しみに迷いはない
ただ、ただ前を向いて 飛べ
もしあの日に戻れたら
知らないで生きていけたなら
いま 修羅の時がきた
この 太陽が 昇らない 世界の
元凶 絶対の理不尽なダークネス
妖々 あらがえない異形の闇を裂け
Aimer(エメ) 太陽が昇らない世界 歌詞考察と豆知識
それでは歌詞考察と豆知識を合わせて書いていきます!
「元凶 絶対の理不尽なダークネス」──“ダークネス”が象徴する封じられた怒り
「元凶 絶対の理不尽なダークネス」は、理屈では抗えない絶望や怒りの象徴です。
ここに登場する“ダークネス”は、単なる闇ではなく、“構造化された不条理”のように機能しています。
ではこの“元凶”とは何なのか?歌詞全体を通して見えてくるのは、それが「個人のトラウマ」にとどまらず、「理不尽な社会構造」「暴力的な世界観」そのものだということ。
しかも“絶対”という語が添えられていることで、それに逆らうことの難しさが強調されます。
豆知識会話:語源から読み解く“理不尽”の恐ろしさ

「ねぇ、“理不尽”って、なんで“理”が“不”になるの?言葉の成り立ちがすごく気になるんだけど」

「いいところに目をつけたね。“理不尽”の“理”は、古代中国の儒教用語で“道理”のこと。つまり、物事の筋道や道徳を意味するんだ」

「あ、それで“不尽”ってことは…?」

「“尽くさない”ってこと。“道理を尽くさない”つまり、“筋が通っていない”って意味になる。元々は道徳的な違反って意味で使われてたのが、時代と共に“どう考えても納得できない”って感情を表す言葉になったんだよ」

「なるほど…。ただの“イヤなこと”じゃなくて、“道理に反する、怒るべきこと”なんだね」

「うん。この歌詞で“理不尽”って言ってるのは、感情的な苦しみというより、社会や運命への“正当な怒り”なんだ」
「無限の黒空 悪意満ちる」──“黒空”が映すのは、内なる闇と信仰のゆらぎ
「両手合わせ 祈っても」という祈りの姿勢の直後に、「無限の黒空 悪意満ちる」という絶望的な情景が描かれます。
これは宗教的救済の否定、あるいは信じていた“何か”の崩壊を示しているようにも読めます。
ここでの“黒空”は、星ひとつない夜空のようなイメージですが、心理的には“希望の消失”や“信仰の無力さ”といった深層を暗示していると考えられます。
豆知識会話:黒い空と“無限”の宗教的対比とは?

「“無限の黒空”って、なんか宇宙みたいでかっこいいけど、怖くもあるよね」

「実はさ、“無限”って仏教とキリスト教で意味が真逆だったりするんだよ」

「えっ、そうなの?どういうこと?」

「仏教では“無限”って“無常”とつながってて、“形のない不確かなもの”っていう否定的なニュアンスがある。一方でキリスト教では“神の愛”や“永遠”を象徴するポジティブな意味合いがあるんだ」

「へぇ〜!じゃあ、“無限の黒空”っていうのは、仏教的な“空(くう)”のような、何も救いがない空虚って感じ?」

「その通り。しかも“悪意満ちる”って続くことで、“宇宙にすら救いはない”っていう絶望がにじみ出てるんだよね」
「太陽が昇らない世界」──“太陽”が象徴する希望とその不在
曲のタイトルでもある「太陽が昇らない世界」は、まさにこの楽曲全体の核心です。
太陽とは、古代から「再生」や「希望」「神聖」を意味する象徴でした。
その太陽が“昇らない”というのは、希望の不在であり、永遠の夜。
しかも「もしあの日に戻れたら」というフレーズとセットで登場することにより、“光を知らなかった頃の方が楽だった”という、逆説的な叫びが感じられます。
豆知識会話:太陽信仰と“昇らない”の文化的意味

「太陽って、古代から神様みたいに崇められてきたよね?」

「うん。古代エジプトのラーとか、日本でも天照大神とかね。どの文化でも太陽は“命”とか“正義”の象徴だった」

「それが“昇らない”って、かなりやばい状況じゃない?」

「実は“太陽が昇らない”って表現は、古代の終末思想にもあって。たとえば北欧神話のラグナロクでは、太陽が狼に飲み込まれて、世界が闇に包まれるんだよ」

「怖っ…!じゃあこの歌詞って、ただ暗いってだけじゃなく、“世界の終わり”を示してるの?」

「そう。“光の再生すらない絶望”を描いてる。でもその上で“飛べ”って言ってるのが、すごく熱いんだよね」
Aimer(エメ) 太陽が昇らない世界 歌詞考察と豆知識 まとめ
『太陽が昇らない世界』というタイトルは、希望の象徴である太陽すら届かないほどの絶望を描いています。
しかし、この歌詞はそこで立ち止まることなく「ただ、ただ前を向いて 飛べ」と語りかけてくる。
祈っても何も変わらない。怒りは理不尽に封じ込められる。だけど、それでも魂は熱くなれ、と。
この曲は、「救いがない世界でも、自分自身が太陽になるしかない」という覚悟の歌。
タイトルの“太陽が昇らない”という言葉を、最後には“それでも進む”という意志の伏線に変えてしまう、非常に力強いメッセージが込められているのです。
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