歌詞考察|なとり「非常口 逃げてみた」 逃げ場所と繰り返す心の出口とは?

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なとりの新曲「非常口 逃げてみた」は8月30日より配信リリースされました!

この記事ではなとり」の「非常口 逃げてみた」の歌詞の意味について考察と歌詞に含まれるワードについての豆知識を書いています!

気軽に楽しみながら豆知識を増やしていきましょう〜!

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火をつけて、ライター
後ろ 気をつけて、BYE NOW
ふとした時に思い出した
部屋は狭い方がよかった

狭くて広い、明るくて暗い
許せば死体、逃げ場所はない
あなたが嫌い、あなたが嫌い
あなたが嫌い、あなたが嫌い
あと、野菜も嫌い

段々と腐っていくみたいに
淡々と向かっている、おしまい
欄干の壊れた橋を渡り
惨憺たる夢に私はもたれる

もう歩けない、息がもたない
落ちれば死体、逃げ場所はない
あなたが嫌い、あなたが嫌い
あなたが嫌い、あなたが嫌い
(えっと、、)野菜も嫌い

逃げ出したい、逃げ出したい
頭痛い、伏せたい いい夢を見たい
でも出来ない、終わってない宿題
まだいっぱい、なのに帰れない
逃げ出したい、逃げ出したい
頭痛い、伏せたい いい夢を見たい
でも出来ない、終わってない宿題
まだいっぱい、なのに帰れない

幸せじゃないから、つまらない
眠れば死体、逃げ場所はない
早く逃げたい、はやく逃げたい
はやくにげたい、はやくにげたい!
非常口へ
 
逃げ出したい、逃げ出したい
頭痛い、伏せたい いい夢を見たい
でも出来ない、終わってない うるさい!
もう逃げたい! だけど帰れない
逃げ出せない!出口がない!
僕の死体、見えないフリして過ごそうね
でも出来ない、終わってない宿題
まだいっぱい、ずっと帰れない

全部おしまい、おやすみしたい
起きれば死体、逃げ場所はない
あなたが嫌い、あなたが嫌い
あなたが嫌い、あなたが嫌い
あと、野菜も嫌い

火をつけて、ライター

それでは歌詞考察と豆知識を合わせて書いていきます!

火をつけて、ライター ― 破壊衝動と「火」の象徴性

冒頭に出てくる「火をつけて、ライター」は、日常的な動作のようでいて、心の奥に潜む衝動を象徴しています。
火は古来より「破壊」と「再生」の両義を持つ存在でした。
ギリシャ神話ではプロメテウスが人間に火を与え、文明の進化を可能にした一方で、火は戦争や破滅の象徴にもなります。
この二面性は、まさに歌詞の「狭くて広い、明るくて暗い」という矛盾した言葉とも響き合っています。

豆知識専門家
豆知識専門家

日本語の「火」という字は、炎が揺れる形を象った象形文字です。
古代中国の甲骨文字では、左右に火の粉が飛び散る形で描かれ、燃え広がる性質そのものを表していました。
この「広がり」は心の不安や破滅のイメージと重なります。

あなたが嫌い、野菜も嫌い ― 子どもっぽさと心のSOS

繰り返される「あなたが嫌い」というフレーズは重苦しい恨み言のようですが、その直後に「野菜も嫌い」と続くことで、不思議な幼さが浮かび上がります。
強い感情を吐き出す一方で、子どもの駄々のような言葉が並ぶのは、精神的な限界やSOSのサインを表しているように思えます。

豆知識専門家
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「嫌い」という言葉は古語では「けらい」と発音し、本来は「好ましくない」というより「心に合わない」というニュアンスを持っていました。
現代よりも軽いニュアンスだったため、「野菜が嫌い」と「あなたが嫌い」が並列される違和感は、日本語の歴史を遡ると自然な流れにも見えるのです。

非常口へ ― 死と救済の境界線

歌詞の中で何度も繰り返される「逃げ場所はない」というフレーズ。
これは現実の出口のなさを表すと同時に、最後に登場する「非常口」へとつながっていきます。
非常口とは、危機の際に避難できる唯一の通路です。
歌詞ではそれが「死」と重なり、同時に「救済」の可能性もにじませています。

豆知識専門家
豆知識専門家

「非常口」のピクトグラム(走って逃げる人の緑のマーク)は、日本で生まれ、世界に広まったデザインです。
1970年代、大阪万博を機に国際規格となり、現在では世界中で共通の避難標識として使われています。
つまり「非常口」という言葉は、日本発のグローバルな「逃げ道」の象徴なのです。

『非常口 逃げてみた』は、心の行き場のなさを「火」「嫌い」「非常口」といった象徴で描いた楽曲です。
繰り返される「逃げたい」という言葉は、自分を閉じ込めている世界からの脱出願望であり、その出口は「死」とも「救済」とも読み取れる曖昧なもの。

タイトルの「非常口 逃げてみた」は、逃げ場のない現実の中で、それでも必死に「心の出口」を探そうとするメッセージなのです。

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