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BUMP OF CHICKEN(バンプオブチキン)の新曲「I」はTVアニメ”僕のヒーローアカデミア FINAL SEASON”のエンディング・テーマとなっています。
この記事では「BUMP OF CHICKEN(バンプオブチキン)」の「I」の歌詞の意味についての考察と歌詞に含まれるワードについての豆知識を書いています!
気軽に楽しみながら豆知識を増やしていきましょう〜!
BUMP OF CHICKEN(バンプオブチキン) I 歌詞
時間がないここは命の瞬きの中だ
重なったら離れてしまう
ああ伝えなくては何を叩け
それじゃ思い出そう今日僕らで
これだけ大切なのにどうやればちゃんと
正しく大切にできる
ああ一度だけでいい本当のほんとが太陽
みんなシャボン玉 瞬きの中
渡せない痛みも生まれた場所
そこにいるんだろ聞こえてしまった
日々割れながら鮮やかなままの脈打つ記憶で
作られた始まりの声
さあやっと見つけた ここまで来た
もう触れるよ
集めてしまって置いた勇気の全部で 君の生きる
その前にいる
※歌詞は現時点で判明している部分を耳コピしたものになります。
BUMP OF CHICKEN(バンプオブチキン) I 歌詞考察と豆知識
それでは歌詞考察と豆知識を合わせて書いていきます!
“瞬き”が示す生と死の境界
「時間がない ここは命の瞬きの中だ」というフレーズは、ヒロアカ最終章の戦いの苛烈さと、命が一瞬で失われうる戦場の緊張感を象徴しています。
ここで注目すべきは「瞬き」という言葉です。
日常的には一瞬を表す表現ですが、日本文化や古典では「瞬き」は“生と死のあわい”を象徴するモチーフとしても使われてきました。

日本語の「瞬き(まばたき)」は、元々「目を瞬(またた)く」という動詞から派生しました。
「瞬」は古語で「きらめき」や「一瞬」を意味し、平安文学でも“命の終わりの瞬間”や“魂が抜ける一刹那”を指すことがあります。
『今昔物語集』などでは、人が亡くなるとき「まばたき一つのうちに魂が去る」と描かれることもあり、命の終焉と直結する言葉でもあったのです。
ヒロアカ最終章で描かれるのは、死柄木・AFO・デク・オールマイトという4人の“境界”に立つ戦い。
この「瞬き」は、まさに死と生がせめぎ合う極限の時間、そして“継承”という一瞬の閃光を象徴していると考えられます。
太陽が象徴する“真実”と“ヒーロー像”
「ああ 一度だけでいい 本当のほんとが太陽」という一節。
一見抽象的な言い回しですが、ここにはヒロアカ全体を貫く「ヒーロー像」が凝縮されています。
デクは「OFA(ワン・フォー・オール)」を受け継ぎながらも、常に「自分のヒーロー像」を模索してきました。
オールマイトのように人々を照らす“太陽”になりたいと願いながら、自分自身のやり方で光を放とうとする姿が描かれてきたのです。

「太陽」は西洋では“神の目”や“真理”の象徴、日本では“天照大神”に通じる“全てを照らす存在”の象徴とされてきました。
とくに「真実=太陽」という比喩は、プラトンの『国家』の「洞窟の比喩」が有名です。洞窟の外に出て“太陽(真理)”を見た者だけが、本当の世界を知ると説かれます。
ここでの「本当のほんとが太陽」は、まさにデクが“誰かの理想をなぞる”のではなく、“自分自身の真実”を光として放つことを意味していると考えられます。
つまり、彼は「オールマイトの光」ではなく「自分の太陽」を掴もうとしているのです。
“I”が意味する個と継承の接点
日々割れながら 鮮やかなままの脈打つ記憶で 作られた始まりの声」という部分は、この曲の核心とも言えます。
ここでは、壊れながらも鮮明に残り続ける記憶――つまりOFAの継承者たちの想いと、ヒーロー社会の記録が「声」となってデクに受け継がれている様が描かれています。

曲のタイトル「I」には、英語の一人称“I(私)”だけでなく、ローマ数字の「Ⅰ=1(始まり)」、さらには「Identity(アイデンティティ)」の略とも読める多層的な意味が隠されています。
特に“始まりの声”と結びつけると、OFAの系譜=初代の声=始まりの“I”が、今のデク(=私)に重なる構造が浮かび上がってきます。
アニメ最終章では、死柄木の内にいたAFOの意識を逆に取り込むという逆転劇が描かれました。
それは、“声”を奪う者と、“声”を受け継ぐ者の対比でもあります。
デクが“I=私”として立つのは、継承された声に呑み込まれるのではなく、自分の意志で声を繋ぐ存在になるということ。
「I」という一文字には、“個”と“継承”という物語の両輪が凝縮されているのです。
BUMP OF CHICKEN(バンプオブチキン) I 歌詞考察と豆知識 まとめ
「I」は、ヒロアカ最終章のテーマ「継承」「命」「自我」を一瞬の光と声で描き切ったエンディングテーマです。
瞬きの中で命を燃やし、真実の太陽を掴み、自分自身の声を立ち上げる――それはまさにデクたちが“最高のヒーロー”へと到達する瞬間の音楽的再現とも言えます。
他のED曲に比べ、この曲は特に「個の確立」と「継承の輪」のバランスに踏み込んだ内容になっています。
だからこそ、「I」というたった一文字のタイトルに、最終章のすべてが集約されているのです。
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