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この曲は9月19日公開チェンソーマンの劇場版『チェンソーマン レゼ篇』主題歌となっています。
この記事では「米津玄師」の「IRIS OUT(アイリスアウト)」の歌詞の意味についての考察と歌詞に含まれるワードについての豆知識を書いています!
気軽に楽しみながら豆知識を増やしていきましょう〜!
米津玄師 IRIS OUT(アイリスアウト) 歌詞
アイリスアウト
一体どうしようこの想いを
どうしようあばらの奥を
ざらめが溶けて手のひら出そう
どうしよう白紙の元
あなたの理想
今この世で君だけ愛そうかい
※歌詞は現時点で判明している部分を耳コピしたものになります。
米津玄師 IRIS OUT(アイリスアウト) 歌詞考察と豆知識
「アイリスアウト」というタイトル、そして歌詞冒頭にも繰り返されるこの言葉。一体どんな意味なのか、初見では想像しにくいですよね。実はこれは、映画や映像演出の用語なんです。
アイリスアウトとは、映像の画面が徐々に“円形に”狭まっていき、最終的に真っ黒になる編集技法のこと。昔の映画に多く見られる手法で、場面の終わりや物語の幕引きを意味します。
歌詞冒頭の「アイリスアウト」は、恋の終わり、もしくは想いが届かない切なさの“終幕”を暗示しているのかもしれません。
それでは早速歌詞考察と豆知識を合わせて書いていきます!
あばらの奥にざらめが溶ける?──和菓子と身体感覚の不思議な比喩
「どうしようあばらの奥を
ざらめが溶けて手のひら出そう」
この部分、抽象的で解釈が難しいですが、ここには身体感覚と和菓子文化が重ねられた非常にユニークな表現が隠れています。
会話形式の豆知識:ざらめの甘さは“感情の余韻”?

ねえ、「ざらめが溶けて手のひら出そう」ってフレーズ、なんか不思議じゃない?

うん、ざらめってお菓子とかせんべいの上に乗ってる砂糖の粒のやつでしょ?なんであばらの奥でそれが溶けるの?

実はね、ざらめって「溶けにくく、でもゆっくりと口の中で広がる甘み」が特徴なの。
だから、「ざらめが溶ける」っていうのは、一気に感情が溢れるんじゃなくて、じわじわと心が満ちていく感じを比喩してるんだよ。

なるほど…あばらの奥って、心臓のある場所だし、つまり「心の奥が甘く熱くなる」ってことか。

そうそう。
しかも「手のひらを出す」っていうのは、“誰かに何かを差し出す”象徴でもあるよね。
つまり、自分の想いを差し出そうとしてる、でも迷ってる──そんな繊細な心の動きが、この和菓子的な比喩に詰まってるの。
「白紙の元」=始まりではなく“期待の空白”──「理想」とのすれ違いを読む
「どうしよう白紙の元
あなたの理想」
このフレーズでは、「白紙=始まり」のようにも取れますが、もう少し掘り下げてみましょう。
ここで注目すべきは「白紙の“元”」という言い回しです。
この「元」は、書類の「下書き」や「下敷き」のような意味ではなく、“根源”や“出発点”のニュアンスがあります。
つまり「白紙の元」は、まだ何も始まっていないけれど、相手の理想という見えない期待に縛られている状態を表しているとも読めるのです。
会話形式の豆知識:白紙は無ではなく“圧力”?

「白紙の元」って最初は“ゼロから始めよう”ってポジティブな意味かと思ったけど、違うのかな?

面白い視点だね。でも実は、「白紙」って日本文化では“可能性”よりも“期待と不安の象徴”になることがあるんだよ。

どういうこと?

たとえば、就職の「白紙内定」って言葉があるでしょ。まだ配属先も仕事内容も未定。でも、そのぶん“どうにでもできる”っていう会社側の強い立場を表してるよね。

なるほど…つまり「白紙の元=あなたの理想」って、相手が理想を白紙に投影していて、自分はその“何もないけど無限に期待されている状態”に苦しんでるのか。

そう。白紙って、一見自由そうで、実はとてもプレッシャーの強いものなんだよ。
「君だけ愛そうかい」の語尾の“問いかけ”ににじむ不安と諦念
「今この世で君だけ愛そうかい」
このフレーズは、いかにも告白のような強い想いを伝えているように見えますが、最後に「かい」という疑問の助詞がついています。
これがこの歌の核心かもしれません。
“〜かい”という語尾は、日本語では古風で親しみやすい印象を持ちつつ、どこか甘えや不安を含んだ語調でもあります。
昭和の歌謡曲や昔話に出てくる語りの雰囲気がありますね。
会話形式の豆知識:疑問助詞「かい」は恋の逃げ道?

「君だけ愛そうかい」って、なんだか決意表明のようで、そうでもない気がしない?

うん、「かい」がつくことでちょっと曖昧になるというか、聞き手に委ねてる感じがする。

その通り!実は「かい」って古語の名残でもあって、「自問自答」や「相手の反応を伺う」ニュアンスがあるんだよ。

だからこれって、強い愛の宣言じゃなくて、「それでいいのか自分?」って確認してるのかもしれないね。

そう。「今この世で君だけ」って言ってるのに、それを言い切れない。一見ロマンチックなフレーズが、実は不安定な感情を隠している。それがこの曲の巧妙な二重性なんだ。
米津玄師 IRIS OUT(アイリスアウト) 歌詞考察と豆知識 まとめ
『IRIS OUT』というタイトルは、「アイリスアウト=場面の終幕」から、この恋や感情が終わりに近づいていることを示唆しているように見えます。しかし、歌詞をじっくり読み解いていくと、それはただの終わりではなく、終わるかどうか葛藤している一瞬にスポットを当てていることが見えてきます。
ざらめがじわじわと溶けるように、心の中で少しずつ募っていく想い。白紙の期待に押しつぶされそうになりながら、それでも「君だけを愛そうかい」と問いかけてしまう──。
『IRIS OUT』は、恋が終わる直前の一秒前に、すべての感情が凝縮されるような、繊細で濃密なラブソングなのです。
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