歌詞考察|SUPER BEAVER「主人公」の歌詞に隠された哲学とは?

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「主人公」はフジテレビ系「めざましテレビ」の2025年度のテーマソングとなっています。

この記事では「SUPER BEAVER(スーパービーバー)」の「主人公」の歌詞の意味について考察と歌詞に含まれるワードについての豆知識を書いています!

気軽に楽しみながら豆知識を増やしていきましょう〜!

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優しさでも くだらなさでも
おいしいものでも メロディでも
心がふと笑えるような
救いのある日々を願った歌
知らない場所 知らない人
誰も脇役で主人公
待ちわびたのか
眠れぬまま迎えたのか
白む空
雨 風 晴れ
窓の外 どう見るのか
きっとみんな違うな
めぐりあって 好く(よく)なった
未来のイメージがあったり
急に居なくなったり
それでも僕らの
腹は鳴ってしまう
「それはそれ、これはこれ」
等しくてだから 難しいよ
どん底 退屈 有頂点も
同じ朝に暮らす
銘々 ゆえに 想いたいな
優しさでも くだらなさでも
おいしいものでも メロディでも
心がちゃんと泣けるような
救いのある日々を願った歌
森ではなく 木を見るように
人を見たい 1人と1人
隠すように 沈めた気持ち
すくい上げたくて
この今を選んでいる

それでは歌詞考察と豆知識を合わせて書いていきます!

「誰も脇役で主人公」──日常に埋もれた”主役”という視点

「誰も脇役で主人公」
この一節にハッとさせられた人は多いはず。
自分の人生では自分が主人公。他人もまた、自分の人生を生きる主人公。
それは当たり前だけど、日常の中で忘れがちな視点です。

この考え方に近い言葉に「プロソポン(prosōpon)」という古代ギリシャ語があります。
これはもともと「仮面」や「役柄」を意味する言葉でしたが、のちに「人格」や「個」といった意味で使われるようになりました。
つまり、一人ひとりが自分の役割を持って人生という舞台に立っているという考え方です。

生徒
生徒

「“誰も脇役で主人公”って、当たり前だけどぐっとくるよね」

豆知識専門家
豆知識専門家

「それ、ギリシャ語の“プロソポン”って知ってる?」

生徒
生徒

「なにそれ、カッコいい名前だな」

豆知識専門家
豆知識専門家

「もともと仮面とか役の意味で、演劇で使われてたんだ。でもそれが“人格”って意味になった」

生徒
生徒

「へえ、つまり人はみんな役割を持って舞台に立ってるってこと?」

豆知識専門家
豆知識専門家

「そうそう。この歌の“誰も脇役で主人公”って、実はそういう哲学的背景ともつながってるんだよね」

生徒
生徒

なるほど、ただの自己肯定じゃないんだ。深いな……

「それはそれ、これはこれ」──割り切りと感情のあいだにあるもの

「それはそれ、これはこれ」
この一見そっけない言葉の裏には、現代人が抱える”割り切れなさ”があります。

日本語のこの表現、じつは禅に通じる思想です。
禅には「随所に主となれば、立処皆真なり」という教えがあります。
これは、どんな場所・状況でも「それはそれ」として受け入れて、自分がその場の中心で生きれば、それが真実になる、という意味。

生徒
生徒

「“それはそれ、これはこれ”って、すごくリアルな感じするよね」

豆知識専門家
豆知識専門家

「実は禅の思想にも似た言葉があるんだ。“随所に主となれば、立処皆真なり”って言うんだけど」

生徒
生徒

「なんか難しそう……」

豆知識専門家
豆知識専門家

「どこにいても、自分が主となれば、そこが本物の場所になるってこと」

生徒
生徒

「つまり、何があっても“今”をちゃんと生きろってことか」

豆知識専門家
豆知識専門家

うん。この歌詞の“それはそれ、これはこれ”は、ただの冷たさじゃなくて、生き方の姿勢なんだよ

生徒
生徒

「なるほど、それ聞いたら急に重みが出てきた」

「森ではなく 木を見るように」──”個”を見つめるまなざしの大切さ

「森ではなく 木を見るように」
この一節は、社会の中で”個人”を見ることの大切さを強く訴えかけてきます。
日本文化は「和」を重視し、全体の調和を大切にする一方で、個を抑えがちでもあります。

ここに関連する豆知識として、「隠者(いんじゃ)」という古語があります。
平安時代には、俗世から離れて1人の生活を好む者をこう呼びました。
ただし、隠者は孤立していたのではなく、むしろ深い人間理解を持っていたとされています。

生徒
生徒

「“森じゃなくて木を見る”って、なんか今のSNS社会にも通じるね」

豆知識専門家
豆知識専門家

「うん、全体ばかり見てると、1人の気持ちが見えなくなるもんね。ところで“隠者”って知ってる?」

生徒
生徒

「え、引きこもりみたいな?」

豆知識専門家
豆知識専門家

「違うんだよ。平安時代の“隠者”って、人から離れても、人をよく見ていたんだ」

生徒
生徒

「へえ、孤立じゃなくて、むしろ人間観察の達人だったのか」

豆知識専門家
豆知識専門家

「そう。だから“1人と1人”を大切に見るっていう歌詞とも、つながってくるよね」

生徒
生徒

「なるほど……今こそ必要な視点かもしれないな」

この曲のタイトル「主人公」は、単なる“自分こそ主役”というポジティブワードではありません。
むしろ、自分だけでなく「他人もまた主人公」であるという視点、”個”として生きることの重み、そしてそれぞれの暮らしが交差する日々の価値を語っているのです。

「森ではなく木を見るように」――この一節こそ、曲全体のキー。
全体(社会)に飲まれるのではなく、目の前の誰かと、そして自分自身とちゃんと向き合うこと。
その視点があるからこそ、「くだらなさ」や「おいしいもの」もまた、救いになる。

『主人公』は、主役になることを肯定するのではなく、「それぞれが主人公である現実に気づくこと」、その美しさをそっと教えてくれる曲です。

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