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この曲は7月18日より公開されている『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』の主題歌となっています。
この記事では「LiSA(リサ)」の「残酷な夜に輝け」の歌詞の意味についての考察と歌詞に含まれるワードについての豆知識を書いています!
気軽に楽しみながら豆知識を増やしていきましょう〜!
LiSA(リサ) 残酷な夜に輝け 歌詞
夜を超える僕らのうた
遠くまで響くように
憎しみより強い気持ち
探したんだ手を伸ばして
闇の中で光るものは
小さく、だけどずっと側に
繋いだ心の証を
掲げて進む
行け 果てしない世界のかなしみは
この小さな手のひらに余るけど
優しい日々には
もう戻れない どこにも帰らない
明日へ 篝火を高く燃やすから
残酷な夜に輝け
君の声が聞こえた
白く凍えた
想いも痛みも
ずっと側に
匂い立つ闇から生まれた
黒い願いの中に沈んでも
夜を超える僕らのうた
君の元へ届くように
まだ見ぬ夜明けは遠く
憎しみより強いうたを
一人だって歌うけれど
とても遠くから聞こえる
君の声を信じてるんだ
一人じゃないと叫びながら
一人ぼっちで血濡れる僕ら
繋いだ全ての想いを
抱えて進む
夢見ていたんだ 君が側にいて
懐かしい青空を見上げてた
生きていることは
美しいんだよ それだけでいいよと
笑ってた 胸に残された道しるべ
光へと続いているから
闇の中を 駆け抜け
かなしみよりも強いうた
君の元へ届くように
あと一歩だけ 一つだけ
夜を超えて 行け
LiSA(リサ) 残酷な夜に輝け 歌詞考察と豆知識
それでは歌詞考察と豆知識を合わせて書いていきます!
「夜を超える僕らのうた」──“夜”という言葉に込められた二重の象徴
「夜を超える僕らのうた」という一節は、この曲の中核をなす印象的なフレーズです。
ここでの“夜”は単なる時間帯ではなく、「喪失」「孤独」「絶望」といった感情のメタファーとして使われています。
つまり、“夜を超える”とは、そうした感情を乗り越える行為、あるいはその最中の祈りのような響きを持つのです。
さらに注目したいのが、曲名にもある「残酷な夜」という表現です。
これは、“優しい日々には もう戻れない”という歌詞ともリンクし、過去の喪失が決定的であることを示唆しています。だからこそ、“輝け”という命令形の言葉が切実に響くのです。
豆知識:古語としての“夜”のもう一つの意味

「“夜”って、単なる時間帯を表すだけじゃないんだよね?」

「そう。実は古語では“夜”には“隠された本心”や“内面の葛藤”を象徴する意味もあったんだ」

「じゃあ、“夜を超える”って、心の闇を越えるってことにもなる?」

「まさにそれ。万葉集や平安期の和歌でも“夜”は“心の深淵”を表すキーワードだったりする」

「なるほど、だから“夜を超える”ってすごく深い意味があるんだね」

「そう、この曲では“夜”は単なる背景じゃなくて、“心そのもの”なんだ」
「かなしみよりも強いうた」──“うた”が持つ癒しと呪いの力
「かなしみよりも強いうた」という表現は、詩的であると同時に、非常に強い対比を内包しています。人は悲しみに沈むとき、沈黙に陥るか、声を発することでそれに抗うかのどちらかを選びます。
この曲では“うた”が明確に後者の役割を担っており、悲しみを超えていくための道具であり武器なのです。
ここで重要なのが、“うた”が単なる「歌(song)」ではなく、もっと根源的な“声”として描かれている点です。
「一人だって歌うけれど/とても遠くから聞こえる/君の声を信じてるんだ」とあるように、歌うことは「自分の存在を確かめる行為」であり、「誰かに届くことを信じる希望」でもあります。
豆知識:古語「うた」の語源と呪力

「“うた”って、音楽の“song”とは違うニュアンスがある気がするんだけど?」

「鋭いね。実は“うた(歌)”の語源は、“訴(うった)う”から来てるって説があるんだ」

「えっ、じゃあ“訴える”の“うた”なの?」

「そう。“うた”はもともと、神や自然に願いや感情を“訴える”行為だったんだよ」

「じゃあ、この曲の“かなしみよりも強いうた”って、ただの歌じゃなくて“祈り”に近いのかも」

「うん、だから“血濡れる僕ら”でも歌い続ける。その“うた”には、言霊(ことだま)の力があるんだ」
「残酷な夜に輝け」──“篝火(かがりび)”と“声”が導く希望のかたち
タイトルにも含まれているこの一節は、まさに曲のクライマックス。
「明日へ 篝火を高く燃やすから/残酷な夜に輝け」という流れは、“悲しみを知った者にしか持ち得ない光”の存在を強調しています。
特に“篝火”という言葉の選び方が印象的です。現代ではあまり使われませんが、これは夜の山道などで人を導くための炎です。
つまり、“篝火を高く燃やす”とは、“自らが誰かの道しるべになる”ことを意味しているのです。
豆知識:“篝火”の文化的背景と戦の象徴

「“篝火”って、なんだか幻想的な響きがあるね」

「実は“篝火”はもともと、戦場や神事で使われた特別な炎なんだ」

「戦場?まさかそんな背景が…」

「うん、夜でも敵や仲間の位置を示すための目印だった。あるいは、神に願いを捧げる火でもあった」

「じゃあ、この曲の“篝火”って、自分自身が他者を導く象徴なんだ」

「そのとおり。“誰かの声”が自分を救ったように、今度は自分が誰かを照らす側になるってことだね」
LiSA(リサ) 残酷な夜に輝け 歌詞考察と豆知識 まとめ
この曲全体を通して伝わってくるのは、「悲しみも憎しみも、乗り越えることはできなくても、抱えて進むことはできる」というメッセージです。そして、その原動力となるのが“うた=声”であり、“つながり=君の声”なのです。
「残酷な夜に輝け」というタイトルは、決して楽観的な光ではなく、傷を知る者が放つ“痛みを知る光”としての輝き。“夜を超える”とは、闇を消すことではなく、闇の中でも歩む選択をした人のこと。その選択を支えるのが、「かなしみよりも強いうた」なのです。
この曲が美しいのは、「戻れない日々」ではなく、「進む明日」へ焦点を当てている点です。そしてそれは、あなたが、誰かの“篝火”にもなれるということでもあります。
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